空き家問題の背景と課題
全国の空き家数が過去最多の約900万戸
人口1億2000万人の中で非常に多い数。
別荘や売却中の家も含まれるが、放置された空き家は35万戸。
空き家が増える理由
物置きとして利用
親の思い出の品や遺品の整理ができないため、空き家のまま放置される。
少子高齢化・相続問題
子ども世代が既に別の住居に住んでおり、実家を活用する必要がない。
相続人間の意見の不一致で処分が進まないケースも多い。
新築志向
日本人は中古住宅より新築住宅を好む傾向が強い。
耐震性なども新築を選ぶ理由の一つ。
空き家がもたらす問題
外部不経済
倒壊リスク、害虫・害獣の発生、放火リスクなど。
地域全体の地価下落を引き起こす。
マンション空き家問題
管理費や修繕費の負担が残存住民に集中する。
法改正による対策
固定資産税の優遇撤廃
放置された「特定空き家」は固定資産税が3~4倍に増額。
新制度導入
「特定空き家」手前の状態でも税制優遇が適用されない場合がある。
空き家活用の成功事例
無償譲渡マッチング
空き家を無料で譲りたい人と譲り受けたい人を結ぶサービス「みんなの0円物件」。
過去1年間で約600件のマッチングが成立。
課題と展望
遺品整理や活用方法を家族で早めに話し合う必要性が指摘される。
空き家の再生・リノベーションを促進する取り組みが求められている。