人手不足と日本経済
■ 人手不足と日本経済の現状
- 「人手不足」という言葉はポジティブに聞こえるが、実際は人口減少が原因。
- 昔は「需要不足」が課題だったが、今は「労働供給不足」が問題視されている。
- 経営者が「人手不足」を語る背景には、需要の強さを示す面もある。
■ 日本の構造的課題:人口減少
- 本質的な課題は「人口減少」であり、これは避けられない現実。
- 2010年頃までは「人口動態」が注目されていたが、現在は「人手不足」に言い換えられている。
- 需要・供給のどちらかが減るだけではなく、両方が減っているという現実を認識するべき。
■ 人口減少とインフレ・デフレの関係
- 人口減少=デフレ/人手不足=インフレ という単純な構図には疑問がある。
- 物価変動は需給バランスで決まり、人口減少の影響は一面的ではない。
- 経済のナラティブ(物語的解釈)がメカニズムを無視しがち。
■ 今後の見通し:2040年までの労働人口と経済
- 2040年までは労働人口は急激には減らないが、生産年齢人口は減少。
- このギャップにより、需要が減っても供給側(労働者)はすぐには減らず、デフレ圧力が続く可能性。
- 長期的には家計の貯蓄が減少→経常赤字→円安というリスクも。
■ インフレの背景要因
- 現在のインフレは主に外的要因(円安・原油高)と一時的要因(ペントアップ需要・インバウンド)による。
- インバウンド消費は今後減速する見通しで、2025年以降は「インバウンドバブル崩壊」の可能性も。