PER(株価収益率)をどう捉えるか

PER(株価収益率)をどう捉えるか

PER(株価収益率)をどう捉えるか

  • 株価上昇の“最大のエンジン”はEPSよりもPERの拡大である
    • EPSが伸びる企業もあるが、株価が大きく伸びる局面は「マルチプル(PER)の拡大」が主因。
    • 例:藤倉は10倍→40倍、三菱重工も50倍までマルチプルが拡大した。
  • PERは市場が最も注目する指標であり、セルサイドも基本的にPERを軸に評価している
    • 理論的バリュエーションよりも“みんなが何を見るか”の方が相場では重要。
  • PERは「正しい・間違い」ではなく“人気”や“ストーリー”で変わる部分が大きい
    • 利益の質(継続性・安定性)が高いと自然にPERは高くなる傾向。
    • “本来低くあるべき業種”もある(海運・造船などシクリカル業種)。

■ PERを見るときの判断軸

  • 基本はPERのみを重視
    • 他の指標(キャッシュフロー、BS)も見るが、最終的にはPR(PER)が最強の指標。
  • 低PERだから良い、高PERだから悪いという単純思考は危険
    • “本来低PER業種が適正化する局面”が最も儲かる(例:事業構造が変わる局面)。
    • 単なる割安放置銘柄にも「割安である理由」が存在することが多い。
  • EPSが伸び続ける確信があればPER30倍までは説明可能
    • 利益の「質」が高い=高いPERが許容される。

■ PERの水準判断:高い・低いの基準

  • 日本株の場合
    • 50倍以上はほぼ“赤信号”
    • 成長企業でも30倍前後が限界ライン
    • 米国のように100倍を超える銘柄はほぼ存在せず、構造的にPERが上がりにくい。
  • 米国株の場合
    • 3桁PERは基本触らない(パランティア等)。
    • 赤字スレスレでPERが参考にならないケースもある。

■ PERとEPSの掛け算で株価は決まる

  • 株価=EPS × PER
  • 投資で最もおいしいのはPER拡大局面
    • “人気化のプレミアム”が乗る部分が最大の利益源。
  • 割安株がPER正常化で上昇しても、「適正値で売らず」さらに上を狙うこともある
    • EPSが継続的に伸びる確信があればPERが上に抜ける可能性があるため。

■ 持続可能な成長(EPS)が最重要

  • 持続可能性の基準は3年程度
    • アナリスト予想も3期までなので、それ以上は“考えても仕方がない世界”
    • 3年先まで見える企業はPERが高くても“買われ続ける”。
  • 投資家は「今の好調が続く」と錯覚しやすい
    • 2〜3割の増益が続く企業を見ると、その成長が永遠に続くように錯覚する。
    • この錯覚がPER拡大のドライバーになる。

■ 業種ごとの差:高PERが許容されるか?

  • ディフェンシブ・構造成長企業 → 高PERが正当化されやすい
  • シクリカル(海運・造船など) → 高PERはほぼバブル
    • 需要が明確に拡大し続けるストーリーが見えないため。

■ 投資思想のポイント

  • 市場の“人気(マルチプル)”が最大の武器
  • 他人が見ている指標を一番重視する
    • 「自分がどう思うかより、みんながどう評価するか」
  • PERの本質は“期待”と“人気”の定量化である
  • EPS成長 × 人気拡大(PER拡大)=最強の勝ち筋