ウィリアム・オニールと新高値投資法
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オニールは著名な成長株投資家で、30歳でNYSE会員権を取得し、自身の投資会社を設立。
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「インベスターズ・ビジネス・デイリー」紙の創設者でもあり、株で億万長者となった。
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彼の投資法は ファンダメンタル分析とチャート分析の両方を重視。
■ オニールの分析法の二本柱
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CANSLIM(キャンスリム)手法:
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成長株に共通する7つの特徴を頭文字でまとめた法則。
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カップ・ウィズ・ハンドル(Cup with Handle):
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チャートパターンの一種で、買いタイミングを測るためのテクニカル分析。
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■ 本書の特徴と評価
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1880年~2009年の大化け株の事例を大量に掲載。
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ファンダメンタル・チャート両面での高度な分析が一冊で学べる希少な本。
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「バフェットのバリュー投資」 vs 「オニールの成長株投資」と並び称される。
■ 投資哲学と市場の本質
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「安く買って高く売る」は誤り、高く買ってさらに高く売るのが成長株投資の本質。
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割安株はさらに下がる傾向がある。順張り投資が基本。
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株式市場の法則は100年以上変わっておらず、今後も通用する。
■ カップ・ウィズ・ハンドル(Cup with Handle)の具体的条件
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最初に30%以上の株価上昇が必要(上昇トレンドの確認)。
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調整(カップ部分)は12~33%の下落、期間は3~6か月。
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取っ手部分の形成には1~2週間以上(IT株などはもっと短期もあり得る)。
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出来高は最低でも40~50%増加が必要。
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買いタイミングは「カップ形成前の高値より10%ほど低い位置」がベスト。
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高値を超えてからの購入はリスクがある(例:その後一時的に下落する可能性)。
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■ まとめ
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CANSLIMとカップ・ウィズ・ハンドルは100年以上の検証に基づいた「再現性ある手法」。
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成長株投資においては心理・需給・価格パターンの繰り返しを活用する。
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本書は実例・チャート分析が非常に豊富で、成長株投資のバイブルといえる。