社会保険問題の本質はお金不足ではなく人手不足
- 問題の核心は財源(お金)ではなく人手不足(人的資源)
- 医療・介護はサービス産業であり、担い手不足が最大の制約
- 今後は「制度設計」よりも現場をどう回すかが重要
生涯で見た給付と負担の構造
- 人生全体では
- 0~20歳前後:給付側(教育・医療・育児)
- 20~60/65歳:負担側(税・社会保険料)
- 老後20~25年:再び給付側(年金・医療・介護)
- 社会保障は「最初もらい・真ん中出し・最後もらい」という構造
- 働く世代が全世代を支えるのは制度があってもなくても同じ
社会保障制度の合理性
- 社会保障は個人や家族負担を社会全体で分散する仕組み
- 公的年金は「貯蓄」ではなく長生きリスクに備える保険
- 終身給付であることが最大の強み(何歳まで生きても給付)
- 個人任せにすると
- 過剰貯蓄 → 消費減少 → 経済停滞
- 貯められない人が必ず発生 → 不公平・生活保護増大
高齢者負担増は理にかなっている
- 高齢になるほど罹患率・介護率は急上昇
- 85歳以上:要介護 約半数
- 95歳以上:要介護 約7割
- 所得のある高齢者が一定の負担をするのは合理的
- 「高齢者が得して若者が損」という単純構図は誤り
- 高齢者も将来の自分自身であり、世代間対立ではない
社会保険料軽減策の限界
- 保険料を下げても、結局は税金(公費)で穴埋め
- 税財源化すると
- 最終的な負担者は国民全体
- 企業負担が相対的に軽くなる
- 給付を維持する以上、誰かの負担は必ず必要
給付と負担の「納得感」が最大の課題
- 制度の理屈が正しくても、使い道への不信感が強い
- 納得される条件
- 公平な負担
- 能力に応じた徴収
- 透明な使途
- 「負担だけ語る議論」は制度不信を深める
今後最大のリスク:サービス消滅
- 医療・介護は今後
- 地方から撤退
- 開業医の高齢化(平均70歳)
- 病院・診療所・介護施設が先に消える
- 金があってもサービスを提供できない地域が増える
解決の方向性(確定的に語られている点)
- 人口減少前提での制度運営が不可避
- 対策の柱
- 高齢者就労の拡大
- 女性労働力の活用
- 若年非正規の活用
- 外国人労働者の受け入れ
- それでも不足するため
-
- **技術革新(遠隔診療・オンライン診療・省人化)**が必須
結論
- 社会保障の最大論点は
「金」ではなく「人と技術」 - 社会保険料は「負担」ではなく
コントリビューション(共同で支える拠出) - 給付と負担は必ずセットで考える必要がある
- 社会保障は「弱者のため」ではなく全員のための仕組み


