新人も驚く営業におけるビル倒し
ビル倒しは、オフィスビルの最上階から1階まで入居企業を片っ端から訪問する飛び込み営業スタイルで、証券やリクルートに限らず、他業界の法人営業でも同様の手法が使われています。
近年は露骨な「ビル倒し」という言葉は減りましたが、形を変えた“全テナント総当たり”型の新規開拓は、求人広告、不動産仲介、OA機器、通信回線などで今も行われています。
ビル倒しの意味とルーツ
- リクルート用語として「ビルの一番上から一番下まで、全ての見込み顧客に飛び込み営業をする」ことを指す社内スラングとして広がったとされています。
- 日経などでも「オフィスビルの1階から最上階までを飛び込みで営業すること」と紹介され、モーレツ営業の象徴的エピソードとして語られています。
証券・リクルート以外で見られる業界
- 求人広告・人材系
- リクルートだけでなく、求人広告代理店や人材紹介会社でも、オフィス街のビル単位で新規企業に片っ端から訪問するスタイルが使われてきました。
- OA機器・コピー機・複合機リース
- 中小企業の入る雑居ビルを上から順に回って「複合機・プリンタ・電話機」のリプレース案件を探す飛び込み営業は、営業ノウハウ記事などにも典型例として出てきます。
- 法人向け通信回線・ネットワーク・携帯
- 法人携帯、光回線、ネットワーク機器などを売る代理店が、ビル単位で法人の総務・情報システム担当に片っ端からあたるやり方も、飛び込み営業の具体例として紹介されています。
- オフィス不動産・内装・設備
- テナント企業に対して、オフィス移転、原状回復、内装工事、防災・セキュリティ設備などを提案する会社も、近隣ビルを片っ端から訪問する新規開拓手法をとることがあります。
現代版「ビル倒し」のバリエーション
- 地域・ビル“総当たり”型新規開拓
- 「ビル倒し」という言葉は使わなくても、「このエリアのビルと事業所は全部当たる」という方針で、飛び込みやポスティングとテレアポを組み合わせる手法が営業ノウハウとして語られています。
- デジタル併用型のハイブリッド
- Webでテナント一覧や企業情報を調べた上で、メール・電話で反応がない先を「最後は足で稼ぐ」形でビル訪問する、という現代版ビル倒しも紹介されています。
- トレーニングとしてのビル倒し
- 飛び込み営業を「営業力の筋トレ」として位置づけ、若手の場数・メンタル強化のために、一定期間だけビル総当たりを課す企業もあります。
どんな狙い・副作用があるか
- 狙い
- デジタルではリーチしにくい中小企業の決裁者と直接接点を持てること、競合が少ない“ブルーオーシャン”として機能することがメリットとして挙げられています。
- 副作用
- 現場の営業負荷が極めて高く、ハラスメント的な圧力とセットになりやすいことや、顧客側から見ると「また飛び込みか」と不信感を持たれやすいことから、露骨なビル倒し文化は減少傾向とされています。


