バフェットも注目の割安な日本株とアクティビストの動向
1. 日本市場の現状
- 日本企業のPBR(株価純資産倍率)改善が注目されるようになったのは2023年3月。
- 東京証券取引所(東証)は企業に資本コストと株価を意識した経営を求め、2024年1月にはその対応状況を公表。
- 2024年末時点でプライム企業の約84%が対応を発表。
- しかし、実際のPBR改善は道半ばで、PBR1倍割れの企業が45%と依然として多い。
- アメリカのS&P500ではPBR1倍割れの企業は3%程度、日本企業は割安状態が際立つ。
2. 割安な日本企業に対するアクティビストの動向
- 割安な日本企業はアクティビスト(物言う株主)の格好のターゲット。
- 従来は外資系アクティビストが主流だったが、最近は国内アクティビストも増加。
- 代表的なアクティビスト:
- 外資系:エリオット・マネジメント(世界最大級のヘッジファンド)、オアシスなど
- 国内系:エフィッシモ・キャピタル・マネジメント(旧村上ファンド系)、ストラテジキャピタル、シティインデックス(村上ファンド系)、3Dインベストメントなど
3. アクティビストが保有する主な銘柄
- エフィッシモ・キャピタル・マネジメント:川崎汽船(長期保有)、第一生命、リコーなど
- シティインデックス(村上ファンド系):南青山不動産やレノと共同で投資
- 共通点として、PBRが低い企業に積極投資。
4. まとめ
- 日本企業はPBR1倍割れの割合が高く、割安状態が続いている。
- 割安な企業をターゲットにアクティビストが増加し、特に国内アクティビストの影響力が拡大。
- 今後も企業のPBR改善が進むかどうかが注目点。
アクティビストの保有株
1)3D
3Dインベストメントは、シンガポールを拠点とする独立系資産運用会社で、日本特化型のバリュー投資を行っています。
サッポロ
NSSOL
東邦HD
西武HD
ワコールHD
2)オアシス
オアシス・マネジメントは、香港を拠点とするアクティビスト投資家で、積極的な株主提案を行っています。
花王
フジテック
NESIC
小林製薬
Dガレージ
3)シルチェスター
シルチェスターは、英国を拠点とするバリュー投資家で、日本企業への投資が知られています。
ヤマハ 発
電通 G
住友ゴム
大成建設
住友重
4)エリオット
エリオット・マネジメントは、米国を拠点とする著名なアクティビスト投資家で、世界中の企業に投資しています。
東ガス
ソフトバンクG
住友商事
三井不動産